memory
情けないな・・・
彼女に幻滅されたかな。
独りうなだれながら傷心していると、頬に冷たい物があたる。
振り向くと彼女がいた。
「ほんとにごめんね。私のせいで・・・ダメなら言ってくれれば良かったのに。」
「大丈夫だよ。」
俺は無理やり笑う。
「じゃあ、お昼にする?私お弁当作ってきたんだ。」
そういって彼女はお弁当箱を取り出す。
「まじで!?」
彼女の手作り弁当。俺は一気に元気になる。
蓋を開けると色とりどりの料理が現われる。
「うわぁ。うまそう!」
俺は卵焼きを一口食べる。
「うん!おいしい!」
「良かったぁ。口に合わなかったらどうしようかと思った。」
彼女は安心したように吐息をもらす。
俺と彼女が友達になってから、彼女は色々な表情を見せるようになった。
ほんの少しだけ笑顔がでるようになってきた。
可愛いな。