㈱恋人屋 ONCE!
「…あのさ。」
「?」
「紗姫は…俺のこと、どう思ってるんだ?」
「えっ?それは、その…。」
好き…なんだけど。
そう言おうとしても、言葉がどうしても口より外に出てこない。
「…俺は。」
私より先に、菜月くんが言葉を口から出した。
「紗姫のこと…好きだ。」
「…え…。」
まさかの言葉だった。
胸が高鳴ってくる。抑えられない。
「…本当に?」
「ああ。」
胸の高鳴りは、一層激しさを増した。もう自分では制御できないほどになっていた。夕日の赤さが、私の頬の紅潮と一致していた。
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