プリンセス☆ロード
「そもそも、もっと早く俺を呼んでいれば…」
「そんなの、いるなんて知らなかったんだから仕方ないじゃん。呼ばなくても来てくれたらよかったでしょ!」
「自分の身は自分で守ると、偉そうなこと言っていたからな。お手並み拝見してやろうと思ったんだろうが」
売り言葉に買い言葉。
ケンカ口調になってしまうのがわかってて止められない。
「結局お前は自分で敵ひとり倒すこともできない」
「なによ!そんなことわからせるために黙って見てたって言いたいの?」
「ちょっと紗南?どうしたの…?」
美由紀が心配して止めに入ってくれる。
でも、止められない。
結局私には何もできないってことでしょう?
「私だって、私だって…」
「お前は、黙って俺に守られてればいいんだ」
「なによ、そうやって上から目線で!いつもいつも、そうやって俺様で、私の意見なんて全く聞いてくれなくて…。そのくせ自分は命かけるくせに!」
自分は命がけで戦ってるくせに。
「うるさい。俺が守ってやるって言ってんだ」
レンの力強い声が食堂に響く。
その声で食堂が静まり返った。