プリンセス☆ロード
悔しくて、悔しくて。
自分のせいで誰かが犠牲になる。
―認めてもらいたいんだ
―父親に
そう言っていたロイドに、父親を裏切るような真似をさせた。
たとえ私から見ればひどい父親で、酷い人だとしても。
ロイドから見れば、唯一の肉親だったのかもしれない。
そんな人を裏切るのは、どれほど勇気がいっただろう。
私みたいな異世界の人間を助けるために。
あんなに父親の存在に怯えていたのに。
私の前に飛び出したのはどれほどの勇気がいっただろう。
悔しい。
最低だ。
守りたいって偉そうなことを言って。
なにが救いの姫だ。
なにが救世主だ。
そんなもの、くそくらえだ。