プリンセス☆ロード
そして、一番大きく変わったのは、リュウ。
リュウはなんと、ムーン王国の王になった。
驚きでしょ?
私も、初め聞いたときはものすごく驚いた。
でも、リュウならきっといい王様になれるだろうと確信してる。
どういうわけかというと…。
レンが王位を継ぎ、初めにやったのは、あの問題ありだったムーン王国の前王様の王位の剥奪。
リュウの村への仕打ちや、他にもいけないことを数々していた証拠をコツコツと集めていたレンは、王が集まる会議でそれを提示し、問題にした。
他国の王様も、前王の目に余る行動の数々には目を光らせていたらしく、意見は可決されたそうだ。
それに伴い、前王の息のかかった家臣も一掃し、いざ新しい王をという時に、レンの口からリュウの名が挙がった。
レンは、国王を下ろす会議ですでに次の王の話を持ち出し、リュウの国への思いや、騎士としての働きっぷりを熱く語り、各国の意見を求めた。
王族ではないリュウを王にするという無謀ともいえる提案に、少し戸惑いも見られたようだが…。
「一番大切なのは、王族が継ぐべきという、古いしきたりに捕らわれず、誰が国を想い、国を守っていけるものなのかということ。いろいろなことを変えていかなければいけない今だからこそ、古い考えを捨て、最善の答えを探すべきではないでしょうか」
レンは、堂々とした口ぶりでそう言い切ったそうだ。
それに、各国の王は前向きに検討し始め、その口火を切ったのは。