Amarosso~深い愛~の作り方♪

「からかってるね、また」

「声が低いよ、宮内さん」

「これ、地なんで、今泉さん」


かき回された髪の毛の乱れを、指で繰り返しすきながら、微妙に怜士から視線を外した。


「好きな子、いるのは知っているけど。
 今泉はいつもしれっとしているから、相手、気付いてないと思うよ」


なんだってアドバイスしなきゃいけないのかわからないが、むすりとして伝える。

沈黙に、麗華は目を上げた。

怜士と合う。


「そういえば、感はいいんだよな」

「なに、それ?」


くっとアーチ型の片眉を上げた。

その仕草に怜士は頬杖をついた。
< 186 / 273 >

この作品をシェア

pagetop