Amarosso~深い愛~の作り方♪

「あのバカ」


思わず呟きをもらす。

一枝がくすくすと笑った。


「そこもかわいいんだろ?」

「知りませんよ」


ぶっきらぼうに突っぱねると、お~お~といいながら、楽しそうに笑っている。


「渡米まで、もう何ヶ月も無いな」


何気なくぽつりと呟く。

その呟きに煽られている、と感じた。


「だから。
 その手には乗りませんよ。
 執着に関しては、確かに僕の問題かもしれません。
 だけど、僕が手を出したら、やり逃げですよね。
 最悪な思い出以外、何ものでもない」

「それは。
 おまえの、やり方次第じゃない?」


全くもって、ずるい。

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