Amarosso~深い愛~の作り方♪

どうしてこういう流れになるんだろう。

食べていた物が途端に胃を圧迫する。

この流れに乗っていいんだろうか。

気持ちがまとまらない内に、戻ってくる怜士の姿を捉える。

綺麗に伸びた背筋に、流れるような歩き方。

やっぱり無駄にかっこいい。

そして自分の気持ちを再確認する。


「行こう。
 時間が惜しい」


また頭の思考がつながらず、しばし怜士の背を見送っていたが、我に返るとバッグを掴むと後を追った。

レジのところを素通りしようとするのに、麗華が足を止めると、怜士はちらりと視線を投げた。


「払ってある」


自分の払いだったのに、それを主張しにくい雰囲気の上、空気は固かった。

居心地が悪い。

やっぱり”無し”にして、去年のような友達と恋人の間の関係にしておいた方がいいのでは。
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