Amarosso~深い愛~の作り方♪
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善は急げというじゃないか。
麗華は満面の笑みで言い放った。
先生はそういう使い方を教えていないだろう、と言い返した。
だが聞く耳などもたない。
とかく食べ物が絡むと。
こうして二人でビュッフェに行く日は、次の日曜日に決まった。
麗華が選んだのは公園前にある老舗ホテルのビュッフェだった。
待ち合わせのロビーにあるソファーに座り、行きかう人を観ていた。
外国からの旅行客、ビジネスランチらしきグループ、結婚式に参加するらしき人、子連れ一家。
あたりまえだが、存在している一人一人に、それぞれの人生がある。
他人の人生に関わるだろうが、支配はない。
支配をされたくないし、したくない。
だから。
見慣れた黒塗りの車が正面玄関へ滑り入ってきた。
物思いが破られる。