Amarosso~深い愛~の作り方♪

「電車で構わないだろ?
 休日のこの時間だったら空いているし、おれも一緒だから襲われないだろうし」


自分の行為を誤魔化すために早口の饒舌になる。


「うん。
 大丈夫。
 今泉、どこかあてあるの?」

「さあ?
 そういうのって秋葉原に行けばあるんじゃないの?」

「確かに、ありそう」


麗華は大人しく掴まれたままだった。

意識しているとは思えない。

慣れているんだか。

麗華の性格から、この位は何人もの男友達にさり気なくやられてそうだ。

だな。

そういえば、キスぐらいなくない?とか言っていた。

怜士は軽くため息をついた。

だからといって手を繋ぐまでは、やるつもりはない。

踏み込み過ぎだ。

そんなことを考えていると、いつもより人の視線を感じる。

女からの視線は慣れているから、いまや気にも留めない。

今日、首筋がちくちくとするのは、男どもの視線だからだ。
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