Amarosso~深い愛~の作り方♪
誘惑にかられるが、それはまずい。
怜士は一歩あとずさった。
さりげなくだが、怜士が距離をとったことに麗華は気付いていた。
なんだか面白いなと思う。
いつもすごく女慣れしている。
でもさっき手首を掴むのに、ちょっと照れてた。
もしかしたら腰に手を回して歩く方が、気が楽なのかもしれない。
じいっと見つめられているのに、怜士は一瞥した。
「なに?
もう腹減ったとか言うなよ」
「いくらなんでも言いませんよ」
にぱっと笑って、麗華は凝視するのをやめた。
電車に乗っている時は離されていた手首だが、降りるときにまた掴まれ、ゲーセンに着くまでつながれていた。
「本当に、今日、初めて?」
シューティングゲームをやっている横で怜士は腕を組んで見ていた。
「まあね。
これ照準狂っているけど、その癖を飲み込めば、ちょろいもんよ。
なんせ、本物で訓練してますから。
今泉もやってみる?」
何気に、凄いことを聞いた気がする。
銃を差し出されて受け取った。