こころ
後輩
小松くんはふだんクールで大人っぽいのにメェルではめちゃくちゃかわいらしくて、メェルするのが楽しかった。
学校ではクールでなお恥ずかしそうに挨拶し、メェルではかわいらしくアタックしてくる彼に少しずつひかれていったのを自分では全く気づいていなかった。
彼の告白は断った。
このときあたしは先輩が好きだったから。
この時のあたしはまだ余裕があったんだろう。

「小松くんはあたしの事が好き」
そう確信していたから。
それが続くわけもないことも気づかずに…。
先輩が卒業して、小松くんを本当に好きだと気づいたのは遅かった。
小松くんは彼女を作っていた。
彼もはじめはずっとあたしのことを気にかけていたけど、二人目の彼女に乗り移ったくらいからあたしを相手にしなくなった。
逆に冷たくあしらうようになった。
すごいさみしかったしショックだった。
今までずっとあたしを見てきてた人が急に冷たくなった。もちろん自分がフったんだけど。
二人目の彼女はテニス部だった。
あたしのことに気づき、先輩たちに協力してもらってあたしに文句をゆわせた。
女は嫌だ。
あんなにかわいかった小松君はどこに?
ただ好きってわかったのが遅かっただけなのに。
人は変わる
< 12 / 37 >

この作品をシェア

pagetop