JUICY KISS ~あなたの唇独り占め~【番外編追加】

「私も、菜々子みたいに幸せになりたいもん。頑張る」

「そうだよ!真佐はいい女なんだから、もっと自信持ってよ」

「私がうまくいけば、Wデートできるもんね」

と真佐がいうので、一瞬心がざわついた。

どんな顔して、ジョーさんと会えばいいんだろうって・・・・・・


「あんたと倉坂さんは、このまま頑張るんだよ。あの子が好きだからって関係ないし」

「そうだよね。うん。なんとか、ちゃんと話してみる」

真佐と話すことで、私の気持ちも固まった。前を向いて、裕美子と向き合うしかない。

「でも、あの女、誰なんだろう・・・・・・」

真佐が、ジョーさんの部屋にいた女性の話をし始めたので、話をそらそうと話題を探す。

その時、随分前に気になっていた出来事がよみがえる。

「そういえばさ。ずっと聞きたかったんだけど」

ずっと聞きたかったと言ったけど、そうではない。

ふと思い出した名前「中嶋孝太」社長の息子。
彼から真佐の電話に着信があったことを思い出す。

忘れてしまいそうになっていたけど、あれも衝撃だった。


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