JUICY KISS ~あなたの唇独り占め~【番外編追加】
「おい。唇、アヒルみたいになってるけど、チューして欲しいの?」
テーブルに肘をついてその上に顔をのせた壮志さんが、優しく微笑む。
「違います!!」
「言いたいことがあるなら言えよ~!家では言えないこと、ここでなら言えるだろ」
隠しごとのない夫婦にしようねって話しているけど、壮志さんは私の気持ちをいつも敏感に感じ取ってくれるから隠しようがない。
「私ね、壮志さんのこと、結婚する前よりもずっと好きになってるんだぁ」
ここは正直に告白しようと、ストレートに言ってみた。
「そんなの、毎日一緒にいるから、ビンビン感じてるけど」
表情も変えずにそんなことを言えちゃう壮志さんだけど、頬が少し赤らんでいること、気付いてるよ。
結婚して気付くことってやっぱりあるんだよね。
完璧なヒーローじゃない壮志さんが、愛しくて大切だって思う。
朝はなかなか起きられない人で、起きた後30分は、話しかけるのも怖いくらいの顔をしてる。
靴を揃えていないと怒るんだよね。
そういう律儀なとこも好き。