BitteR SweeT StrawberrY
       *
ケイにとって、どうすることが一番いいのか・・・
きっとそれは・・・
あたしが決めるようなことじゃないんだと思う・・・
それはケイが決めることであって・・・
今、一番辛い思いをしてるのは、きっとケイなんだから・・・
佐野さんと戻ったりしないでって・・・
あたしは言ったらいけないんだ・・・
これからどうするかは、もうケイが決めることなんだから・・
あたしは、あたしなりに、あたしができることを、ケイにしてあげよう・・・

一晩中、自分の心と格闘して、それが、あたしが出した、答えだった。
お陰で寝不足になったあたし。
久々に会社に出勤したら、インフルだって言っておいたせいもあり、目の下にクマを作ったあたしを見て、同僚はみんな「大丈夫??」って心配してくれた。
あたしは愛想笑いをして「大丈夫です」って答えて、仕事に戻ることにした。
せっかく出勤してきても、結局今日は金曜日で、明日は思い切り休み。
でも、それはそれでいいんだ・・・ケイはいないけど、バイトには出よう。
ケイがいない分、きっと、他のみんなが頑張ってる。
だからあたしも、頑張らないとね。
仕事の遅れを取りもどさないと、と思って、その日のあたしは、それこそ別人みたいに必死で仕事に打ち込んだ。
決算の時期だから、やることは沢山ある。
あたしがやれることすればいいんだ・・・
恋愛も仕事も・・・

もしかすると、あたしは、割り切ったつもりで全然割り切れてなくて、心が苦しかったり、痛かったりするのを、仕事にぶつけていたのかもしれない。
仕事が終わったら、平気な顔をして、ケイの病院に行こう。
思い切り笑顔で、「ケイ、退院できるといいね!」ってそう言うんだって決めて、あたしはひたすら、端末に向かった。

      *
退勤の時間が迫った頃のことだった。
机の引き出しの中で、携帯がブルって震えた。
あたしは、もうちょっとで終る仕事を片付けようと思っていたから、携帯をあえて無視していた。
結局、仕事が終わったのは5時半で、30分の残業になってしまった。
今日はこのまま、ケイの病院に行こうって思って、あたしは、いそいそと身の回りの片付けをして、タイムカードを押す。
会社のエントランスに向かう途中で、そういえば、携帯が鳴っていたことを思い出して、何気なく携帯を開いてみた。
メールの着信を知らせるアイコン。
あたしは、メールを開いて・・・思わず、足を止めてしまった。
送信者は、大輔だった。

『怒ってるのはわかってるんだけど・・・ほんとに、話だけしたいんだ・・・
外で待ってるから・・・』

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