犬との童話な毎日
じゃーな、と笑う姿も爽やか。
でもムカつく。
この子犬を放置して行ったのは許さん。
どーすんのよ、この犬!と不安に揺れるあたしを救ってくれたのは、うちの化け犬だった。
「……ねぇ、ちょっと。気のせいかな。なんかこの犬、あたしの動きに合わせて動いてる気がするんだけど」
黒曜の背中をちょいちょい、と引っ張る。
ちなみに黒曜には人間の姿になってもらってる。
ぶつぶつと一人で喋ってるように見られたら、変な噂がたっちゃいそうだし。
「主人を捜したいようだな」
離せ、と鬱陶しげに呟かれたのは聞こえないふり。
「え?あんたこの犬と喋れるの?!」
「……小娘、俺のことを何だと思っているんだ?」