犬との童話な毎日

「赤ちゃんの頃から、何もないところ見て笑ったり、泣いたり。 少し大きくなってからは不思議な事も良く言ってたわよ」

「赤ちゃんが何もないところ見てるのなんて、珍しいことじゃないんじゃないの?」

お母さんが違くてさー、と頬杖をつく。

「この前、妊婦さんのところ行った時も何だか不思議なこと言ってたじゃない?あー、まただ、ってお母さん思ったもんね」

どきっとした。

それは確かに。
知り合いでもない妊婦さんにあんな風に話し掛ければ普通、不思議ちゃんにしか見えないと思うもん。

「小さな頃は本当に不思議な子だったのよ、あなた。覚えてない?夢見ながら泣いたりとか、感受性豊かって言うか」

うーん、と続ける言葉を探しているようなお母さん。
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