犬との童話な毎日
子犬の飼い主は、まだ小さい子供らしい。
その子のお父さんからの贈り物として、その家に迎え入れられた、と。
お母さんが眠ってあたし達だけになったリビングに子犬の鳴き声が響く。
もう少し小さい声で鳴くように言って、と黒曜に言いながら、あたしはあくびを噛み殺していた。
大事そうに脚の間に人形を置いて、子犬は黒曜に何かを訴えている。
しばらく無言で聞いていたかと思うと、あたしに向き直り。
川沿いの赤い屋根の家らしいぞ。
子供が一人で寂しい思いをしているんじゃないか、とうるさい。
面倒臭そうに、黒曜が床に寝そべるから、あんたは寝ないでよ、と何度釘を刺したか。