犬との童話な毎日

遅刻しなくて良かった、と軽く上がった息を整えていると、高城があたしの脇を擦り抜けた。

「おいクロ、八坂にくっついてると蹴られるぞ」

歩き出した高城に道を譲るように黒曜があたしの足元へ。

黒曜が見えない高城は、ひょい、とそのまま小さい子犬の体を持ち上げると。
そのまま廊下に体を向けた。

「あ、高城」

SHR始まっちゃう。

女子力高い悠に、櫛で髪を梳かされながら高城を振り返る。

「クロ、下に置いてくるわ」
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