犬との童話な毎日
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黒曜は、窓の外を眺めるのが好きだ。
朝あたしが起きると大体空を仰ぎ見ているか、道路をご近所さんが歩いて居るのを観察している。
高校に向かう電車の中では、大体スーツ姿のおじさんの横に座るか、頭に乗っている。
高校に着くと、あたしの目の届く範囲で探険。
クラスメイト達の合間を擦り抜けて、時折何かを観察。
ホームルームでは教卓の上に乗って、担任の先生と一緒になって生徒を見回す。
ひとしきり気が済むと、あたしの横で寛ぐか窓の外を眺める。
家に帰ると、点いてもいないTVの前に座り込んで、無言の要求。
お父さんとお母さんとあたしでの三人での夕食が始まると、嗅覚がそそられるのか、ようやくTV視聴を切り上げてお父さんの足下で寝そべりに来る。