人気女優がタイムスリップ!? ~芸能界⇒島原⇒新選組~
≪午後二時 緊急記者会見会場≫


「三条、わかっているな。失敗は許されないぞ。」


「わかっています父上。いえ、社長。」


彰がまだ夢の中にいたころ、三条は緊急記者会見を開いていた。



「今から、○○社緊急記者会見を開始いたします。
ではまず、○○社社長 三条様よりお話があります。」


パシャ  パシャ


記者にそういわれ、三条の父親とみられる男が立ち、礼をして口を開いた。


「えー、まずはこの緊急記者会見を開いた理由を、皆様に知っていてほしいと思い私から話をさせていただきます。それは、ここにいる私の息子でもあり、○○社の大切な社員でもある三条翔が、今話題の人気女優『Ayana』さんから強制わいせつを受けたことです。」



ザワッ…



「それはどういうことですか!!男である三条さんが、女であるAyanaさんに力で負けることはあるんですか!!」


記者のうちの一人が、その場にいた誰もが思っていたことを聞いた。
その記者の質問をきっかけに次々と質問が三条翔とその隣にいた男に向けられる。


「いくら柔術の名門の一ノ瀬家の長女と言ってもAyanaさんは女性です。分家の長男にあたる三条さんが強制わいせつを受けても、抵抗はできたのではないんですか?」


そんな質問が次々と飛び交う中、三条は表情の読み取れない顔で黙っていた。
< 21 / 137 >

この作品をシェア

pagetop