俺様不器用男子の甘い愛情
あたしの中の危険信号が音を鳴らす部室前。
入ったらまた前みたいに恐いことされる。
どうにかして、有阪くんを引き止めなきゃ危ないですよね。
「あのっ……あたし、部室じゃなくて……ここでお話したいです」
「俺は嫌。だって、茉璃と二人きりの空間じゃないでしょ」
「でも………」
「条件覚えてるよね?」
あたしの耳元で囁いた。
覚えてるに決まってます。
あの日から、毎日が壊れかけていったから。
「この間……逃げた埋め合わせしてよ?」
「嫌です。無理です……絶対に」
「どーせ初めてじゃないよね?ほら……早く行こ?」
「ヤダ!やめて下さい…!!」
「大事なサッカー部主将がケガしてもいいの?冷たい女だね~」
抵抗しても男の子の力に勝てるわけなくて……
虚しくも部室に引き込まれそうになった時だった。
あたしの右手をぐっと掴む手。
顔を上げれば、あたしの大好きで大好きでしょうがない人。
「隼世くん……」