俺様不器用男子の甘い愛情



珍しく茉璃が俺の席に来た。


それも、かわいらしく笑って。


「隼世くん!今日、一緒に帰りませんか!?久しぶりに帰りたいな…っと」

「俺はずっと帰りたかったけど、断ってたのお前だろ」

「……ダメ、ですか?」

「いや、全然大丈夫です」


久しぶりに茉璃からの放課後オッケーサイン。


これは一緒に帰るしかないわ。


楽しみ過ぎて、いつもより授業時間が倍に長く感じた。



放課後、茉璃と下駄箱に行くと冷たい空気が俺らを包む。


当たり前か………。


もう12月だし。


「寒い。隼世くん……。早く帰る!」

「てか、寒いならちゃんとマフラーぐらい巻けるようになれ」

「えっ!?へ、変ですか!?」

「ほら、後ろ向け……」


後ろでマフラーを結びたいらしい形の茉璃。


こんなぐちゃぐちゃで緩く結んでたら、首元寒いに決まってる。


意外と不器用なとこもかわいい。



「出来た。少しは寒くねぇだろ?」

「わぁ~あったかい!隼世くんすごい!ありがとう♪」


照れ隠しで冷たい手を引っ張って前を歩いた。


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