俺様不器用男子の甘い愛情



冬の寒い帰り道は大嫌いだ。


寒さのせいで駅までの道は遠く感じるし。


だけど、茉璃はさっきまで寒い寒い言ってたくせにずーっと笑ってる。



「隼世くんと久しぶりに帰れるのって楽しいです!寒くないですか?」

「とてつもなく寒い。もう、楽しいとかそれどころじゃねぇ」

「え!!あ、それなら……手袋片方貸しましょうか?」

「いいわ。手繋いでたらあったかい」

「えへへ……よかったです」


茉璃らしいピンクのイチゴとうさぎが付いた手袋。


大きさも相当小さそうだし………


「いつから使ってんの?その手袋」

「うーん……小学校3年生ぐらいからですかねっ。かわいいでしょ?」

「茉璃が持ってるから、かわいい」


なんて言えば、頬を真っ赤にしてぷいっと顔を逸らす。


外じゃなかったら完璧押し倒してた。



「もうすぐ受験ですねー」

「そうですねー」

「お互い頑張りましょうね!大学違うのは……寂しいですけど…。受験中会えないし…」

「んな、寂しそうな顔すんな」


こっちまで寂しくなる。


頭を撫でてやれば、ほんとに泣きそうな顔で俺の腕に抱きついた。


< 320 / 334 >

この作品をシェア

pagetop