【完】私と先生~私の初恋~
母は何も言い返せないのか、ワナワナと唇を震わせながら先生を睨みつけている。


「母子家庭ですから、小中と学費は免除だったでしょう。


それ以降の高校は、奨学金だったと伺っていますが。」


先生はわざとらしく首をかしげた。


「借金があったとすると、お嬢さんに関わっているのはその時の奨学金だけですよね。


返していくのはお嬢さん本人です。


お母様には関係ないですから安心なさってください。」


「それ以外でもかかってんだよ!!!!!!


私は18年間ソイツ育ててきたんだ!!!!!」


「…生活費……という事ですか?」


「そうだよ!!!!!」


母は勝ち誇ったようにニヤリと笑う。


「それに今まで苦労してきたんだ。


ソイツには私の面倒見る義務があるんだよ。」


「義務……ですか。


…要するに、お嬢さんが家にお金を入れなければ生活が成り立たない…そういう事ですか?」


母はニヤニヤしながら頷き、先生の顔をじーっと見ている。


が、次の瞬間急に訝しげな顔をしたかと思うと驚いたように先生を指差した。


「あんた…確か早苗が小学校の時の……」


「え?あ、はいそうですよ。」


先生はニコニコしながら頷いた。


「ただのロリコン野郎じゃねーか!!!!!」


母は爆笑した。


何故か先生も一緒になって笑っている。


状況がカオス過ぎて、意味が解らない。


「ノコノコ出てきて首突っ込んでんなよ。


さっさと出てけロリコン野郎。」


母はニヤニヤしながらそういった。


「嫌です。」


先生はニコニコしながらキッパリとそう答える。


母の顔はまた一瞬で般若のようになった。


「テメェには関係ねーだろ!さっさと帰れ!!!」


「ありますよ。さっき言ったでしょう?


お嬢さんを戴きに来ましたって。」
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