浅葱色に射す一筋の光





  翔「うぅ…帰りたい…早く助けて…」



     スパンッッッ!!!



   翔「(ビクーーーーーーーー)」 



 ビックリして振り返ると、其処にいたのは




      知らない人………





     翔「何っっっ!!!」


   突然の訪問者に慌てて涙を拭いた。


  綺麗な人…ここの女将さん…かな?


   翔「声掛けてから入れよ…」




       ギュッ!!!




  翔「はぁ~~~~~~~~~~~?」


  ?「何もされてない?」


  翔「色々されとるわ!!! 眠れないし、縛られるし…おかしくなる!

     助けてよ…女将さん!

 …うぅ…もぅ…疲れた…グズ…お願い 
 
      ズビ…グズ…助けて…」


  ?「今夜…会合をやるから…その時に逃がしてあげるから…それまで我慢しぃ」


  女将さんにギュッとしがみついて何度も何度も「ありがとう」と言った。




   ーーーーーーーーーーーーーー




  女将さんがいなくなって暫くすると麻呂が帰ってきた…。 


  翔「はぁ~…お一人様タイム終了か…」


     麻呂「…失礼だよ…」


  またいつものようにしがみついてきた


     翔「離れてよ……」


  麻呂「もういい加減慣れなよ…これから死ぬまで一緒なんだから…」


  翔「…ごめん。麻呂の事は好きだけど、愛せない。 私が愛してるのは…歳だけ…」


  麻呂「……………………………知ってる」


  翔「………………………ごめん……」


  麻呂「……土方の事…忘れさせるから…」


  翔「やだ…無理…やめて!」


  麻呂「もう我慢しない。俺ももう無理」


  麻呂を見ながらツーーっと涙が零れた




   ーーーーーーーーーーーーーー




  
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