浅葱色に射す一筋の光




  翔「ゴメン…ありがとう…もぅ平気…」


     土方「不細工。ククッ」


  翔「うるせぇよ…言っておきますが…

  美人薄命と言う言葉をご存知ですか?」


  土方「あぁ。もちろんだ。俺には何の心配もねぇな……」


 翔「でも、私も後10年ちょいだからね…」


  土方「10年も生きるつもりか?

       俺が大変だな……」


       翔「あっそ…」


  土方「死なせねぇよ…大丈夫だ…

   餓鬼を残して逝くんじゃねぇぞ?」


      翔「生きたい……」


  土方「あぁ。二人で幸せになろうな…」


       翔「ん………」


    土方「松原の所に戻るか?」


       翔「うん…」


  松原さんの所へ戻り、翔が体を拭いた


  チアノーゼが酷かった…きっと、苦しかっただろう…独りぼっちで逝かせてゴメンナサイ…


 お疲れさまでした。ありがとうごさいます

  


   ーーーーーーーーーーーーーー




  松原さんは 。光縁寺に埋葬された。



   ーーーーーーーーーーーーーー




    取り乱しはしなかったものの、

   元気のない翔を町に連れ出した


     土方「何か食うか?」


      翔「お蕎麦」


     土方「色気ねぇな…」


  翔「好きなんだから仕方あるまい」


   土方「何だ…その喋り方は…」


  翔「ありがとう…連れ出してくれて」


   土方「あぁ。今日は楽しめ」


  翔「…………………うん…………………」


   土方「まぁ…なんだ…

    松原はお前の此処にいるんだ。

    いつでも傍にいるって事だ」


   と、翔の胸をトントンっと叩いた


      翔「そうだね…」


  お蕎麦を食べ、小間物屋に入るが、


   やはり翔は魅了される物がない…


    土方「何もねぇのか?」


       翔「うん」


    土方はある一点を見ていた…


     二人で店を出て歩くが…


  土方「此処でゆっくり十数えろ…動くなよ?」


    土方は店に戻っていった…





  
< 250 / 407 >

この作品をシェア

pagetop