彼の秘密と彼女の秘密


「後はキッチン用品だね。何も道具がなかったからねーー?」
瑠璃はクスクス笑う。

凛は首の後ろを掻き、嵐は髪をいじって知らん顔している。

フライパン2つ、雪平鍋、ホーロー鍋大小、魚を焼く網焼き、
炊飯器、オーブンレンジ、食器もいくつか買って。

「後は食料品売り場だね。嵐はハンバーグだったよね。凛は?」

「そうですねぇ。鯛の刺身とお頭の味噌汁が飲みたいですね」

「わかったよん♪でも他にも調味料とか買わなきゃだけどいい?」

「もちろんですよ。それにしても瑠璃は魚も捌けるのですか。驚きました」

「だいたい何でもできちゃうよー。お母さんがいっぱい教えてくれたから...」


お母さん...お父さん...

ごめんなさい。私のせいで...


「瑠璃?大丈夫ですか?疲れました?顔色が悪いですよ。
とりあえず必要な物だけにして、また来る事にして今日は帰りましょう」


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