俺様とネコ女
至近距離の美咲と目が合った。もちろん美咲は呆れ顔だ。


「切った?」

「切られた」

「なに今の電話。俺様がすごい」

「だよね。でも名刺入れのアドバイスくれた。優しすぎん?これぞまさしくコウなんだよ」

比率がかなり偏ったツンデレ、というか、なんというか。ときどき優しくてそれが染みる。

「こんな男やめときな。飽きたらポイっと捨てられるよ?」

「かな、」

「さっきの電話のどこに愛情を感じるのよ」

「・・・コウ、今日休日出勤でさ。大変だなって思ってご飯作って置いといたの。もちろんお礼を言われたくて作った訳じゃないんだけど、一言も触れられなかった」

あれを見て笑って、少しでも疲れが癒されればなって思って、私が勝手にしたことだけど。

でも、ありがとうくらい言ってくれたら嬉しかったのにな。

でも会おうって電話をしてきてくれたこと。また私に会いたいと思ってくれたことの嬉しさが勝る。

凄く、すごく嬉しい。
< 120 / 337 >

この作品をシェア

pagetop