俺様とネコ女
「今度の役員会いつ?」

「26。私居残りらしいよ」

「新人だからな」

「コウも1課で下っ端なんだってね。同レベ」


は?非難たっぷりの目線と露骨なため息。


「ふざけんな。5年目で1課ってエリートだぞ」

「そうなんだ。凄いんだね」

「でも下っ端はストレス溜まる」

「好青年演じてるしね」

「演じてるのはお前もだろ。放り投げるぞ」

「申し訳ございません」



徐々に見たことある景色が目に映り始めた。「満開になると凄くきれいなのよ」って、加藤課長が教えてくれた、会社近くの桜並木を通り抜けた。

小学校を過ぎ、ふたば銀行前で信号待ち。コウのマンションは駅を挟んで反対側だ。

コウとのドライブは楽しい。会話の大部分は私がしゃべっていても、 時折訪れる沈黙も気まずさはなくて、BGMに合わせて鼻歌歌って、またしゃべって。退屈する暇がない。
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