俺様とネコ女
「お揃いの眼鏡ってバカップルみたいだよね」

「バカはお前だけ」

「え。おかしくない?それ」


バカの部分は否定された。カップルは?そこ、スルーでいいの?


直哉さんから聞いた言葉が、私の気持ちに拍車を掛ける。

”コウは私のことを、ちゃんと女としてみてくれてる。他に関係を持っている女はいない。そして、コウはそんな男じゃない”


キャベツをざくざく切っていたら、ビール片手にコウが近寄ってくる。


「手伝いに来てくれたの?」

「邪魔しにきた」


ニヤリと笑い背後に立つ。顔を私の右肩に乗せ、ピタリと体を寄せてきた。この体勢ヤバいくらい好きなんだけど。


「うっかり刺すよ?」

「うっかりじゃねえだろ」

「すぐ出来るからお利口に待っててよ」


声がダイレクトに右耳に入ってくる。包丁を持つ手は止まり、至近距離にある横顔を見る。


「返事は?」

「くそガキ」


楽しそうに笑って、両手が塞がっている私に、缶ビールを飲ませてくれた。
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