俺様とネコ女
私に注がれる視線が、だんだん熱を帯びてくる。重なる唇が戸惑っている。深くなりそうで、ならない。口数の少ないコウが、きちんと想いを言葉にしてくれるのが嬉しい。


「お前、かわいすぎる。言っとくけど、こんなに女にハマったことない」

「ほんとに?」

「初めて会った日、酔いつぶれた方が奢るって言い出しただろ?普通に考えて、潰れたら奢れないだろ。それがわかっててお前と2軒目行った」

「ほんとだ。潰れたら奢れないね。何言ってんだろ、私」

「だろ?そもそも、女に声かけられても相手にしない。お前だから2軒目付き合ったし、お前だから、家につれて帰った」

「コウ」

この喜びを何とか伝えようと、全身でコウを抱きしめる。

「なあ、そろそろおしゃべりやめないか? したいんだけど」


ストレートな誘いに、私からキスをする。気持ちが通じ合えた喜びと、私もしたいよと、返事を込めて。

「前に、余裕がなくなるときある?って聞かれただろ?お前とヤってる時、気持ちよすぎて余裕なくなるから」

「気持ちいいのは私だけじゃない?」

「ああ」
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