俺様とネコ女
敗北を認めつつ、クローゼットからパーカーとスエットを引っ張り出して洗面所に置いた。半透明の樹脂板越しに、シャワーを浴びているシルエットを目視。そして、鼻歌が聞こえる。
この女、警戒心はないのか。
居酒屋で言ってたよな。男友達の家に1人では行かないって。もし何かされたら身を守れないって。
この女は己の非力さを知ってる。そう。こいつは頭の悪い女じゃない。それなのに、今日会ったばかりの俺の家でシャワー浴びるのはおかしいだろ。
酔いつぶれて、寝て、終電逃してどうしようもない状況はわかるが、女は慌てた様子がない。
どういうつもりだ。
コンタクトを外したかったが、それさえ億劫だ。俺も、飲みすぎた。それでも冷蔵庫から缶ビールを取り出して飲んだ。
まだビールに手が伸びるのも、何もかもが間違いなくあの女のせいだ。
この女、警戒心はないのか。
居酒屋で言ってたよな。男友達の家に1人では行かないって。もし何かされたら身を守れないって。
この女は己の非力さを知ってる。そう。こいつは頭の悪い女じゃない。それなのに、今日会ったばかりの俺の家でシャワー浴びるのはおかしいだろ。
酔いつぶれて、寝て、終電逃してどうしようもない状況はわかるが、女は慌てた様子がない。
どういうつもりだ。
コンタクトを外したかったが、それさえ億劫だ。俺も、飲みすぎた。それでも冷蔵庫から缶ビールを取り出して飲んだ。
まだビールに手が伸びるのも、何もかもが間違いなくあの女のせいだ。