俺様とネコ女
「お待たせー!やっと落ち着いたよ」
マスターが、カウンターの向こうから、疲れた笑顔でやってきた。振り返り店内を見渡すと、空席もまばらにある。企画課の笹山さんの姿もなかった。
コウの腕時計を覗くと、長い針が1周半。そんなに時間が経っているなんて気づかなかった。
「待ってねえし。邪魔すんな」
しれっと毒づくコウ。こらこら。マスターが叱られた子犬みたいな顔になってるよ。
「コウくん…疲労困憊のおじさんは、ダメージ負いやすいんだ」
「ごめんなさい。今、コウが愛をささやいてくれてたんです。コウはずっと、二人だけの甘い世界に浸りたかったんです。わたしをコウの世界にとじこ、」
「おい!ふざけんな」
「事実事実。コウの愛が重い」
ふふん。人差し指でコウの顎をすくって撫でる。私なりの最大限の妖艶な目線と手つきで。
すると、”かっこよくて、誰にでも優しくてイケメンな赤澤くん”の笑顔で耳元に顔を寄せてきたコウ。
うっかり頬を染めてしまった私の耳に届いた言葉。
「覚えとけ」
ごめんなさい。
マスターが、カウンターの向こうから、疲れた笑顔でやってきた。振り返り店内を見渡すと、空席もまばらにある。企画課の笹山さんの姿もなかった。
コウの腕時計を覗くと、長い針が1周半。そんなに時間が経っているなんて気づかなかった。
「待ってねえし。邪魔すんな」
しれっと毒づくコウ。こらこら。マスターが叱られた子犬みたいな顔になってるよ。
「コウくん…疲労困憊のおじさんは、ダメージ負いやすいんだ」
「ごめんなさい。今、コウが愛をささやいてくれてたんです。コウはずっと、二人だけの甘い世界に浸りたかったんです。わたしをコウの世界にとじこ、」
「おい!ふざけんな」
「事実事実。コウの愛が重い」
ふふん。人差し指でコウの顎をすくって撫でる。私なりの最大限の妖艶な目線と手つきで。
すると、”かっこよくて、誰にでも優しくてイケメンな赤澤くん”の笑顔で耳元に顔を寄せてきたコウ。
うっかり頬を染めてしまった私の耳に届いた言葉。
「覚えとけ」
ごめんなさい。