兄貴がミカエルになるとき
モンモンはベッドに前脚を乗せて、ベロベロと生暖かい舌で私の頬や鼻を丁寧に舐めてくれる。
彼なりのお見舞いだろうけど、顔がべちょべちょだ。
「大丈夫か? トオルがえらく血相を変えて心配していたよ」と、クスクス笑う。
「トオ兄が?」
「お前の顔に手を当てたり、額に自分のおでこを当てたり。名前を呼んで反応がないから、いきなりお前を抱きかかえて医者に飛んでいった。いいなあ、トオルにお姫様抱っこしてもらえるなんて妹冥利につきるなあ」
そして「こんな感じだったぞお」と、嫌がるモンモンをだっこしてスリスリし、ヒヒと、今度はちょっと品のない思い出し笑いをした。
それからお盆を抱えたトオ兄が足で乱暴にドアを開けて戻ってくると「じゃ、ゆっくり休みなさい」と、モンモンを連れてそそくさと出て行った。
彼なりのお見舞いだろうけど、顔がべちょべちょだ。
「大丈夫か? トオルがえらく血相を変えて心配していたよ」と、クスクス笑う。
「トオ兄が?」
「お前の顔に手を当てたり、額に自分のおでこを当てたり。名前を呼んで反応がないから、いきなりお前を抱きかかえて医者に飛んでいった。いいなあ、トオルにお姫様抱っこしてもらえるなんて妹冥利につきるなあ」
そして「こんな感じだったぞお」と、嫌がるモンモンをだっこしてスリスリし、ヒヒと、今度はちょっと品のない思い出し笑いをした。
それからお盆を抱えたトオ兄が足で乱暴にドアを開けて戻ってくると「じゃ、ゆっくり休みなさい」と、モンモンを連れてそそくさと出て行った。