兄貴がミカエルになるとき
高校入学式の日は、久美ちゃん、美奈ちゃん、そして幸っちゃんと最寄りの駅の改札で待ち合わせ、久美ちゃんと美奈ちゃんに幸っちゃんを紹介して、皆で高宮学園に向かった。
久美ちゃんと美奈ちゃんが「幸っちゃんて綺麗ね」と、交互にささやく。
実は2人とも以前幸っちゃんに会ったことがあるのだが、全く気付かない。
でもそれは仕方がないことなのだ。
なぜなら今の幸っちゃんとあの頃の幸ちゃんとは、全然違うから。
ブレザーにチェックのスカート。
イギリス子女のような新しい制服に身を包み、私たちは少し大人になった気分でワクワクしていた。
お互いの姿を見て、ふふっと自然に笑がこぼれる。
「このシックな色合いのチェックが好き」と、ロンドン好きの美奈ちゃん、
「デザインがクールだよね」と、おしゃれな幸っちゃん、
「変に改造しないで着るのが一番かっこいい、っていうのがいい」と、何事にも正統派を重んじる久美ちゃんが言う。
うんうんと私も頷く。
ブルー系で統一されたデザインが、背が高すぎる私にも似合っている。
久美ちゃんと美奈ちゃんが「幸っちゃんて綺麗ね」と、交互にささやく。
実は2人とも以前幸っちゃんに会ったことがあるのだが、全く気付かない。
でもそれは仕方がないことなのだ。
なぜなら今の幸っちゃんとあの頃の幸ちゃんとは、全然違うから。
ブレザーにチェックのスカート。
イギリス子女のような新しい制服に身を包み、私たちは少し大人になった気分でワクワクしていた。
お互いの姿を見て、ふふっと自然に笑がこぼれる。
「このシックな色合いのチェックが好き」と、ロンドン好きの美奈ちゃん、
「デザインがクールだよね」と、おしゃれな幸っちゃん、
「変に改造しないで着るのが一番かっこいい、っていうのがいい」と、何事にも正統派を重んじる久美ちゃんが言う。
うんうんと私も頷く。
ブルー系で統一されたデザインが、背が高すぎる私にも似合っている。