LOVEPAIN

「あ、あの、お客様。

何かお捜しの物が有れば……」


その高級店の美容部員の綺麗なお姉さんが、

成瀬に恐る恐る声を掛けている




「化粧水から、
チークやマスカラとか迄、

必要な物一式揃えて貰えますか?」


成瀬は冷静さを取り戻し、
そう口にしている




「香水やマニキュア等はどうされます?」



「それは、どちらもいらない」



「少々、お待ち下さい。
もし良かったらこちらにお掛けになってお待ち下さい」


そう促され、成瀬はその椅子にドカッと座った


私も成瀬の左横の椅子に、
座る




「――これも仕事だと思っているから、

俺のする事に
いちいち文句を言うな」


成瀬は首が凝ったのか、
首を横に捻っている




「――はい」



仕事、かぁ……



仕事だから私にこうやって色々してくれているんだと思うけど、

そうじゃなくてもきっと成瀬は優しいと思う



多分……







< 329 / 478 >

この作品をシェア

pagetop