LOVEPAIN




校門から見えるグラウンドがとても静かなのは、

すでに卒業式が始まっているからだろう



バタン、と閉めたベンツのドアはとても重い



緊張を取り除くように
大きく息を吐き出すと、

私は校門を抜けて
式が行われている体育館を目指す




私の後ろから聞こえる、
二つの足音



成瀬と篤が
私の後を追っている



まだ私を、
見張るつもりなのだろう



もう逃げないのに



別に私を信用して欲しいとかそんな事は思わないけど、

少し不愉快




私はひたすらと歩く



自分の足を重くさせている、
怯えや緊張を振り切るように





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