LOVEPAIN
◇
校門から見えるグラウンドがとても静かなのは、
すでに卒業式が始まっているからだろう
バタン、と閉めたベンツのドアはとても重い
緊張を取り除くように
大きく息を吐き出すと、
私は校門を抜けて
式が行われている体育館を目指す
私の後ろから聞こえる、
二つの足音
成瀬と篤が
私の後を追っている
まだ私を、
見張るつもりなのだろう
もう逃げないのに
別に私を信用して欲しいとかそんな事は思わないけど、
少し不愉快
私はひたすらと歩く
自分の足を重くさせている、
怯えや緊張を振り切るように