真夜中の魔法使い
顔を上げると、大層満足そうな、ニヤニヤ顏が目の前にあった。
「よし、よし。それなら、作業を続けてもいいよ。」
余りにもニヤニヤしているから怪しい。
眉間にシワを寄せ、兄に疑うような視線を向ける。
「お兄ちゃん、もしかしてわざと言わせようとした・・?」
「だとしても悪いのはミユウだからね。」
悪びれもなく言ってのけた兄を見て、ミユウはたちまち戦意喪失していた。
こういうずるいところは小さい頃から変わっていないのだから困ったものだ。
「もう・・わかった。無視しないから。」
長年の経験から、素直に謝るのが一番だということは学習済みである。