真夜中の魔法使い
玄関まで見送りにでると、寒い空気が一気に入り込んで来た。
昨夜降り始めた雪はまだ続いている。
積もった雪に関してはミナトが対策をとっていたらしい。
玄関から庭にかけて一本の道ができていた。
門の所までの道は完全に雪に埋まってしまっているが、こんな雪の日にわざわざ訪ねて来る人もいないだろう。
「じゃあ、いってきます。」
ミナトは庭のリンゴの木のところで振り返った。
まだご機嫌なようで、寒さも吹き飛ぶような爽やかな笑顔を向けていた。
「行ってらっしゃい」
ミユウは半ば呆れ顔で片手でドアを押さえながら、ひらひらと手を振る。
「わっ・・」
突然、強い風が吹き込んで反射的に目をつぶった。
再び目を開けたときにはミナトはいなくなっており、ミユウは体を震わせて急いで部屋に戻った。