真夜中の魔法使い



玄関まで見送りにでると、寒い空気が一気に入り込んで来た。
昨夜降り始めた雪はまだ続いている。


積もった雪に関してはミナトが対策をとっていたらしい。
玄関から庭にかけて一本の道ができていた。


門の所までの道は完全に雪に埋まってしまっているが、こんな雪の日にわざわざ訪ねて来る人もいないだろう。




「じゃあ、いってきます。」



ミナトは庭のリンゴの木のところで振り返った。

まだご機嫌なようで、寒さも吹き飛ぶような爽やかな笑顔を向けていた。



「行ってらっしゃい」




ミユウは半ば呆れ顔で片手でドアを押さえながら、ひらひらと手を振る。




「わっ・・」




突然、強い風が吹き込んで反射的に目をつぶった。




再び目を開けたときにはミナトはいなくなっており、ミユウは体を震わせて急いで部屋に戻った。




< 160 / 267 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop