あの頃の君へ〜eternal love〜
『以前、うちの店に
山下という店長がいてな。』



『その男は決して仕事が出来る奴では
なかったが、誰からも慕われていた。』



『特にキャスト達からの信頼は厚く
彼がいた間に辞めた者はいなかった。 』



『売り上げも常に上位だった。』



『彼は売り上げを上げさせるために
彼女達をとことん甘やかしていたからだ。』



『そんな古いやり方が
いつまでも通用する訳がない。』



『彼女たちはすっかり
女王様のように変わってしまった。』



『それ故、当時を知る者たちは
ルールを無視してワガママ放題。』



『もう私たちの手には負えない
レベルにまで至っていたのだよ。』



『なるほど。そんな事があったんですね。』



いつにも増して渋い表情を見せる乙黒さん。



いつも余裕たっぷりに見える彼にも
こうして頭を抱える問題があった。



俺はその話にじっと耳を傾けた。
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