【リメイク前】大きな桜の木の下で【完】
*
結局昨夜はこれといった名案が浮かぶこともなく、絵画展で何を描くかはまだ決められていない。
そのうえ今朝見た夢では巨大ハサミを持った男に追いかけられるという悪夢にうなされて目覚めも最悪。
一緒に登校している友達からは、やつれてるねと心配までされてしまった。
昨日泣いてしまったせいか瞼も腫れぼったいし、朝からこんな調子じゃ憂鬱な一日になりそうな予感。
自然と溜め息が漏れるのも仕方がない。
そんな私の当たっても欲しくない予感は、彼の登場により早速現実のものとなってしまう。
「あさくらぁー!」
「げ」
思わず顔を引きつらせてしまった私のもとにやってきたのは、自転車に跨った曽根くん。
なんで私のところに来るわけ?私あなたに何かしましたっけ?
威勢良く挨拶してきた彼に後退りしたい気持ちを抑えて控えめに挨拶をし返せば、曽根くんは、
「元気ねぇなァ。どうかしたのか?」
そう意地悪そうな笑みを作った。
結局昨夜はこれといった名案が浮かぶこともなく、絵画展で何を描くかはまだ決められていない。
そのうえ今朝見た夢では巨大ハサミを持った男に追いかけられるという悪夢にうなされて目覚めも最悪。
一緒に登校している友達からは、やつれてるねと心配までされてしまった。
昨日泣いてしまったせいか瞼も腫れぼったいし、朝からこんな調子じゃ憂鬱な一日になりそうな予感。
自然と溜め息が漏れるのも仕方がない。
そんな私の当たっても欲しくない予感は、彼の登場により早速現実のものとなってしまう。
「あさくらぁー!」
「げ」
思わず顔を引きつらせてしまった私のもとにやってきたのは、自転車に跨った曽根くん。
なんで私のところに来るわけ?私あなたに何かしましたっけ?
威勢良く挨拶してきた彼に後退りしたい気持ちを抑えて控えめに挨拶をし返せば、曽根くんは、
「元気ねぇなァ。どうかしたのか?」
そう意地悪そうな笑みを作った。