涙色の空をキミに。
ずっとこんな生活の繰り返しで。
今の自分は何してる?と聞かれたら堂々と何かを答えられる気がしない。
ただ過ぎていく日々に身を任せて、
変わらない退屈な日を過ごしているだけ。
変えてみたいと思っても所詮何も変わらなくて。
きっと、明日と明後日が入れ替わっていても私は気づかないだろう。
淡々と繰り返される日々。
その中で自分の居場所を探し続けても、今だに安心できる場所なんて見つかってない。
「起立!気をつけ!礼」
6校時の終わりを告げるチャイムが鳴って日直の号令を合図に騒がしくなる教室。
市立の至って普通の共学の中学校。
もう着慣れたベタだけどシンプルで可愛いセーラー服に身を包んだまま、3年3組と書かれている教室の扉をくぐって、清掃場所へ移動する。
3年生になってたった2週間。
桜と葉桜の間の季節で、新しいクラスのメンバーも完全に覚えてないのに、
たったの2週間でたくさんの"当たり前"がクラス内でできる。
無意識に自分の立ち位置を探して、友達のグループを作って、
それが確定したら、もうそこから動くことは滅多にない。
「夢空!今日って掃きだっけ?」
「うん。彩は多分今日拭きだよ。」
私は、班が一緒の彩と、彩と同じ小学校だった夏芽の3人で常に行動している。