LOVE・ホテルに行こう。
「本当だ。住みやすそうだね」


部屋の感想を言いながらベランダから外を見ていた。


「お茶?それともジュース?」


「ケーキ買ってきた。アイスコーヒーがいい」


テーブルに置いてあったケーキの箱を指差す。


はい、はい。わかりました。
なんとなく田村君の性格がわかってきた。
真面目で素直で…頑固者。


「眺めいいね。近くに川があるんだ」


ご希望通りのアイスコーヒーをテーブルにのせ私が座ったのを見てこちらに来た。


「ケーキ、ありがと」


わざわざ買ってきてくれたケーキのお礼はちゃんと言わなきゃね。


「開けて見て」


ケーキの箱を開ける。
小さなワンホールのケーキ。


『Happybirthday』


『To miku』


チョコレートのプレートがのっている。


「遅くなったけど…誕生日おめでとう」


「知ってたの?私の誕生日」


「8月12日だよね。三浦さんと話してる時に聞いたの覚えてた」


素直に嬉しかった。
智子やお母さんからおめでとうってメールは貰ってたけど…。


…うん、凄く嬉しい。


「…ありがとう」


「感動した?」


「…感動した」


冗談口調の田村君の質問に素直な気持ちを口にする。


「良かった。美久に睨まれながらもここに来て。食べよ」


私の素直な気持ちに照れたのか冗談交じりに言う田村君。


ケーキを切り分けて皿にのせる。
甘いクリームにフワフワのスポンジはあっという間に無くなった。










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