願い事叶えます
ツキの突然の来訪から数日後
ケンは偶然にもある人物と道端で対面していた
ケンの顔は思いっきりひきつっていた
「久しぶり。ケン」
彼女は長い髪を優雅に揺らしながら言った
「偶然ね。こんな道端で会うなんて」
「あ、ああ…」
彼女は
俗に言うケンの元カノだ
「あなたはあたしをほったらかしにしていたのに、こんな所で会えるものなのね」
この気高く、上品そうな彼女の名は新野百合
この町では有名なお金持ちの家の一人娘だ
「少し、お茶でもいかが?」
ケンは今、人生最大のピンチを迎えているのかもしれない