bubble water
「蓮衣、帰省で戻って来ているの?」

体育館口を見ていたら、彼に声をかけられた。

「そうそう、久しぶりに帰省してたんだけどみんな忙しいから暇で中学校とか見に来たんだわ」

「変わってないでしょ?」

「変わってないね、なんかでも懐かしい」

「中見ていく?」

概観を見渡しながらいたら、そんなことを聞かれた。

「えっ」

「どうせ今日、うちの部活しか使ってないしだれにも会わないから大丈夫だよ」

「でも、大丈夫なの?」

「大丈夫でしょ。だって蓮衣卒業生だし。内緒にしててくれればさ」

そんな返答を来て思わず

「てきとーだな。まぁ、お互い内緒にしてれば大丈夫かな」

「そそ、蓮衣が黙ってたら大丈夫」

「でも、さっきの子達が喋ったら意味ないけどね」

「あっ、まぁ大丈夫だろ」

「いいかげんだな~」

笑いながら答えると彼も笑いながらうなずいていた。

「阿部さん、先生教務員室にいるから戻ってきたら教えてくれる」

「はい。わかりました。」

そう答える、彼女に私もおじきしながら彼のあとに続いて体育館から校内に続く廊下に進んでいく。
< 12 / 18 >

この作品をシェア

pagetop