素顔のキスは残業後に
『お前に食わせるカニはねぇ』

『ひどっ! でも。いいなぁ、いいなぁー食べたいなぁ。ね、友花ちゃんも食べたいよねぇ?』

『いいですねー。休日の豪華カニランチとか』


そうだった。
そうやって声を弾ませた五月さんに、酔った勢いで便乗したんだった。



「すみません。わざわざ届けてくれたんですね」

「まぁな。だから、さくっと変身しろ」

「え?」


変身する必要ある?

首を傾げた私に柏原さんは艶っぽく笑った。


「お前。タダで食えると思ってんの? きっちり体で払えって」
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