スタートライン~私と先生と彼~【完結】

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この電車に乗ってたりするのかな。

大学生かな。

社会人なのかな。


学校の帰り道に踏切の前で、通過する電車を見ながらいつも考えていた。

私は名前さえ知らない、あのお兄さんの事が忘れられずにいた。


何て名前かな。


そういえばあの時・・・。


『カズ〜、早く乗れよ』


って言われて返事してたっけな・・・。


『カズさん』

私はあのお兄さんのことをそう呼ぶ事にした。



カズさん、私はあなたにお礼が言いたいです。

私は、あなたのおかげでこの高校に合格することができました。

あなたの後輩になることができました。



『ありがとう』




だから、もう一度会わせて下さい。













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