スタートライン~私と先生と彼~【完結】
午後からも、やっぱりみんなとはぐれて二人で行動した。
「さっちゃん、観覧車乗る?」
「乗る!」
何とかと煙は高いところに昇るって言うけど、気にしない。
観覧車って久しぶりやなぁ。
「うわ〜、めっちゃきれい」
観覧車から見る景色は、普段生活している場所とは思えないくらい、なんだか感動してしまう。
ここから見ると、人も車も何もかもちっぽけな存在にに感じてくる。
悩んでも無駄な気がする。
まぁ、たいして悩みなんてないんやけど・・・。
この中にカズさんはいるのかな?
ふと出て来た疑問に頭の中は占領されて、目の前の隆のことは見えていなかった。
どんな小さな物でも見ることが出来る目があればいいのに・・・。
それならここからでも、カズさんを見つけることができるかもしれない。
夢気分はそう長くは続くわけもなく、あっけなく現実に戻された。
このトリプルデート以来、隆とは再びメールだけの関係になっていた。
連絡がないところをみれば、向こうも私に気がないという意味だろうから、わざわざ私から連絡をするつもりもない。