スタートライン~私と先生と彼~【完結】

午後からも、やっぱりみんなとはぐれて二人で行動した。

「さっちゃん、観覧車乗る?」

「乗る!」


何とかと煙は高いところに昇るって言うけど、気にしない。

観覧車って久しぶりやなぁ。

「うわ〜、めっちゃきれい」


観覧車から見る景色は、普段生活している場所とは思えないくらい、なんだか感動してしまう。

ここから見ると、人も車も何もかもちっぽけな存在にに感じてくる。

悩んでも無駄な気がする。

まぁ、たいして悩みなんてないんやけど・・・。


この中にカズさんはいるのかな?

ふと出て来た疑問に頭の中は占領されて、目の前の隆のことは見えていなかった。

どんな小さな物でも見ることが出来る目があればいいのに・・・。

それならここからでも、カズさんを見つけることができるかもしれない。


夢気分はそう長くは続くわけもなく、あっけなく現実に戻された。


このトリプルデート以来、隆とは再びメールだけの関係になっていた。


連絡がないところをみれば、向こうも私に気がないという意味だろうから、わざわざ私から連絡をするつもりもない。


< 122 / 353 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop