スタートライン~私と先生と彼~【完結】
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私は4年振りに、大慶高校の門をくぐった。
生徒の時とは違う新鮮な気分・・・と言いたいところだが、複雑すぎる気持ちで混乱していた。
職員室の前で、足を止め、大きく深呼吸をする。
「失礼します」
職員室のドアを開け、大きな声で挨拶をした。
「おっ、原田!来たな!」
迎えてくれたのは、川田先生だった。
4年前と同じ・・・いや少し老けたかな?でも・・・あの優しい笑顔はあの時のまま。
「せんせ〜!」
「原田、久し振りやな!大学でも頑張ってたって聞いたよ」
「えっ?」
「お前の所の教授は、僕の同級生なんや」
「そうなんですか!!」
「散々、研究室に残るように説得してほしいとか言われたんやで」
大学に残らないか?とは言われてたけど、そんなに評価してくれてるとは・・・。
川田先生と話をしていたら、職員室のドアが開いた。
「おはようございます」
あの声・・・斎藤先生だ・・・・・・。
私は振り返ると、斎藤先生に「おはようございます」と挨拶をした。
先生は、あの頃よりも少し落ち着いた雰囲気を醸し出していた。
とても懐かしく感じた。そして、先生はすぐに私に気づいてくれ、笑顔を向けてくれた。
「原田!久し振りやな!」
私の方に近づいてきてくれる先生に、「ご無沙汰しています」と同じように笑顔を向けた。何も考えなくても自然と笑顔が出てきた。
「頑張れよ。まぁ、何かあったら何でも言えよ。相談にのるからさ」
「ありがとうございます」
やっぱり優しいな・・・先生。